- 宅建試験はどんな順番で解けばいいのかな?
- 試験中に時間が足りなくなったらどうしよう。
- 試験当日ってどんな雰囲気なのかな?
そんな疑問をお持ちの方へ
この記事では、私が体験した宅建試験当日の様子や時間配分について、実際の画像やリアルなエピソードを交えながらお伝えします。
最初の模試では28点でしたが、本番ではなんと44点で合格することができました。
そのカギとなったのは、得点しやすい分野を集中力が高い試験の前半に解いたこと、そして模試を受けて自分なりのルーティーンを作り上げたことです。
宅建試験に向けての準備に、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
【プロフィール】
- 偏差値41の高卒主婦が宅建挑戦
- 独学で1年半、1万問以上の問題を解く
- 合格して自己肯定感アップ!
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宅建試験の内容と難易度
試験内容を表にまとめたのでご覧下さい。
権利関係だけは暗記ではなく考え方を理解することが必要です。
そのため解くのに時間がかかるので、時間配分に注意しなければいけません。
試験内容 | 場所 | 勉強法 | 難易度 |
---|---|---|---|
権利関係 | 問1〜14 | 理解 | |
法令上の制限 | 問15〜22 | 暗記 | |
税、その他 | 問23〜25 | 暗記 | |
宅建業法 | 問26〜45 | 暗記 | |
免除科目 | 問46〜50 | 暗記 |
宅建試験の問題を解く順番(私の場合)
宅建試験で問題を解く順番は、多くの方が「宅建業法から」と答えるかもしれません。
しかし、私が実際に解いた順番は以下の通り
\青文字タップで科目にとべます/
まずは統計を解き、頭の冴えている前半に、得点しやすい宅建業法と免除科目を解きました。
宅建試験で最初に統計を解いた理由
統計は1問出題され、試験では48問目に配置されています。
私が統計から解き始めたきっかけは、当時見ていたYouTube水野講師のアドバイスでした。
水野講師は「統計は試験直前に覚えても間に合う、使い捨ての知識だ」と話していました。
試験直前まで覚え試験開始と同時に解く。後は忘れてしまえばいい、という戦略です。
ただ、私は普通の人の5倍は暗記に時間がかかるので、1週間前から必死で覚えました。
問題を解いた順に戦略や体験談を紹介していきますね。
①統計(問48)
統計は試験の48問目に1問出題されます。
わたしは試験直前までゴロ合わせを確認し、試験が始まったらすぐに問題用紙に書き出しました。
法令上の制限や宅建業法で使う数字も一緒に全て書き出し、それから落ち着いて統計に取り掛かります。
統計を自信を持って解けたので、良いペースで進むことができました。
②宅建業法(問26〜45)
私は権利関係と税・その他が苦手でした。
そのため、得点できる宅建業法と免除科目は全問正解を目指して、集中力が高い前半に一気に解き切ります。
わからない問題があった場合は、飛ばさずに直感で答えを記入しました。
記入し忘れて0点になるよりも、4分の1の確率で正解する方が良いからです。
自信がない問題は、見直しの時見つけやすいよう「?」マークをつけておきます。
この方法は試験前の模試で練習していたので、スムーズに進めることができました。
③免除科目(問46〜50)
次は統計以外の免除科目に進みます。
その勢いのまま、50問目まで一気に解き切りました。ここでも全問正解を目指します。
最初に解いた統計の48問目だけ、すでにマークしてあります。
一通り解き終わった後は、まずマークシートにミスがないかを確認しました。
解答用紙の右側がすべて埋まっているかもチェックします。
④法令上の制限(問15〜22)
次は法令上の制限です。
国土利用計画法など、数字に関する情報は試験開始と同時に問題用紙に書いたため、緊張して頭が真っ白になっても大丈夫だという安心感がありました。
ここでも、自信がない問題でも答えを記入しておきます。
⑤税、その他(問23〜25)
税、その他はわたしの一番苦手な科目です。
理解できないので、とりあえず数字を覚えただけの状態。3問中2問正解できました。
ここまでで、試験開始から1時間10分が経過していました。
1時間〜1時間10分かかると見込んでいたので、予定通りです。
⑥権利関係(問1〜14)
最後は権利関係。深呼吸をして気持ちを切り替えます。
これまでの暗記科目とは異なり、思考力が求められる戦いが始まります。
権利関係の問題は、一度つまずくとリズムが崩れて頭の回転が鈍ってしまうことがあります。
そのような事態を避けるため、関係図を書きながら頭を整理し、問題を解き進めました。
もちろん、分からない問題に出くわしても飛ばすことはせず、必ずマークシートを埋めるようにしました。
私は漫画テキストが大好きで、権利関係は楽しく学べましたが模試ではD評価。本試験でも一番正解率が低かったです。
最終チェックの方法
権利関係まで解き終えた時、残り時間は15分。
想像より時間が少なくて焦りましたが、最終チェックをします。
- マークシートの空欄がないか
- 解答欄のズレがないか問題用紙とマークシートを照合
- 「?」マークをつけた自信のない解答を見直し
基本的に自信がない解答は、正解の確信がない限り変えません。
理由は、試験の終盤で頭が相当疲れているため、この段階で判断すると良くないからです。
宅建試験の時間配分
私の時間配分は、細かく設定しないで権利関係とそれ以外を1時間ずつで分けました。
- 権利関係以外⋯1時間
- 権利関係、見直し⋯1時間
宅建試験では、1問あたり2分が目安と言われています。
しかし、私は時間を気にすると焦って冷静な判断ができなくなるタイプです。
そのため、時計はあまり見ずに、自分のペースで問題に取り組むようにしました。
実際には10分ほど予定より遅れてしまいましたが、許容範囲内です。
本番までに予想模試を複数回受けて、時間配分の感覚を掴むトレーニングをしました。
時間が足りない時の対処法
本試験中時間が足りなくなったら、とりあえずマークシートを埋めましょう!
4分の1の確率で正解できるからです。
運を天にまかせる場合:過去10年間で一番正解が多い選択肢は4、一番正解が少ない選択肢は1です。
わからない問題が出たらすること
- 飛ばさない(失点と、マークミスを防ぐ)
- 3分以上考えてもわからなければ直感で解答
- 自信がない解答は「?」をつけ見直し時に改めて判断する
試験中にわからない問題で立ち止まると、ペースが乱れてしまいます。
正解できる可能性が低い問題に時間を使うより、確実に正解できる問題を落とさないことが重要ですよ。
実際の問題用紙の書き込み画像
本試験を終えたあとの様子
試験後のわたしの精神状態
本試験を終えたとき、自分の出来は「なんともわからない」という状態でした。
「?」の印をつけた自信のない問題が多く、そこが正解しているかどうかで合否が決まる感じです。
生きた心地がしませんでした。
早く答え合わせをしたい!という気持ちが強く、スマホで解答速報が出ていないか調べます。
本試験が終わってから1時間ほどで、解答速報が出始めました。
解答速報での結果を確認
「?」マークを付けた問題は10個、全て間違えると34点。不安な気持ちで解答速報を見ながら答え合わせをしました。
不合格だったらまた1年勉強漬けになるかと思うと、スマホを持つ手が震えます。
結果は44点で合格!自信がなかった問題も高確率で正解していたのです。
本当にほっとした瞬間でした。見直しのときに解答を変更しなくて正解でした。
試験の結果44点
内訳
- 権利関係 11/14
- 法令上の制限 7/8
- 税・その他 2/3
- 宅建業法 19/20
- 免除科目 5/5
【体験談】宅建試験当日の様子
試験当日、近くのファミレスで早めに昼食をすませ試験会場の大学へ向かいました。
会場近くのレストランは混むので、早めに行くかお弁当やコンビニがおすすめです。
受験者の約8割が男性だったため、女性用トイレが混雑することはありませんでした。
私の席は窓側から2列目の前から4番目。
用意された封筒にスマホを入れます。
寒さ対策として膝掛けを持参していましたが、当日は天気が良かったため、必要ありませんでした。
ただ、日差しが窓から差し込み眩しさが心配されましたが、幸い隣に座っていた方がカーテンを閉めてくれたので助かりました。
試験官が到着するまでは、ひたすら統計の数字を覚えます。
試験官が来ると、周囲の人たちが教材を片付け始めたので、ギリギリまで見ていたかったのですが、私も片付けました。
- 時計を左前に置く
- 鉛筆3本と消しゴムを右前に置く
これが私の試験直前のルーティンなので行います。
試験官が歩いて受験票を確認し、放送の合図と同時に試験開始です。
5問免除者の待機状況と私の気持ち
わたしの席の右側には5問免除の人たちが並んでおり、試験開始後も10分間は問題を解かず待機してたんです。
なんか不思議な感じで、気になっちゃいました。
5問免除は受ける資格があるなら絶対受けるべきと思うし、わたしは5問免除がなかったので羨ましかったです。
でも、緊張するタイプの人は、周りが試験を開始しているのに自分は待っていなければいけないので、焦るかもしれないと思いました。
試験当日の振り返りと勝因
わたしは、頭の冴えている前半に、得点できる可能性の高い宅建業法と免除科目を持ってきたおかげで、好成績を収めることができました。
- 宅建業法 19/20点
- 免除科目 5/5点
他にも考えられる勝因や注意点について考えました。
普段と違う体調や精神状態だった
試験当日は緊張していました。夜は早めに布団に入ったものの、ドキドキして寝付けませんでした。
試験会場は自宅から車で2時間半離れた大学です。
私は高卒で大学に縁がないため、慣れない環境にいるだけでも緊張感が増します。
さらに、長距離移動の疲労感もありました。
試験当日いつもの精神状態とは違うことを考慮するとよいでしょう。
勝因:模試を受けて得点力アップ
私の試験当日の戦略、一番の勝因は絶対にこれ!
模試を複数受けたことです。(市販の問題集2冊、LECの0円模試、吉野塾ワンコイン模試)
最初に受けた模試は28点でした。
過去問では40点以上取れていたため、大きく自信を失ったことを覚えています。
ただ、模試で合格確実の成績だったら頑張れなかったでしょう。
「このままでは危ない」という危機感から長時間勉強できたと思います。
模試を受けるメリット5つ
- 試験本番のリハーサルができる
(メンタル 時間配分、体調、マークシート、環境) - 未知の問題、難問への対応力がつく
- 自分の弱点がわかる
- 実際に本試験で問題が出ることがある
- 自分のレベルが分かる
はじめて模試を受けると、全くわからない問題が出てきてびっくりするでしょう。
でも、それが本番じゃなくてよかったですよね。
模試を受けておけば「わからない問題が出るのが普通だ」と、対応力がつきます。
当日、緊張しないようにするコツ
- 緊張に効くツボを押す
- 模試のときと同じルーティンを行う
- 予想できるトラブルと対処法を考えておく
緊張に効果的なツボ
合谷 (ごうこく)
- 場所: 手の甲側、親指と人差し指の骨が交わるところにあるくぼみ
- 効果: 精神安定、ストレス解消、頭痛、目の疲れ、肩こり
模試と同じルーティンを行う
試験前に行うルーティンを決めることで、安心できます。
イチロー選手がバッターボックスに立つと必ず腕まくりする、みたいなことですね。
わたしのルーティンは以下の通り
- 腕時計を左前に置く
- 鉛筆3本、消しゴムを机の右前に置く
試験時も道具が同じ位置にあることで安心できました。
テレビで東大生が
試験開始後に必ずシャーペンをカチカチカチと3回出して引っ込めるのがルーティン。これでスイッチが入る。
と話すのを聞いてから、わたしもルーティンを決めています。
試験当日のトラブル・ハプニング15選!
予想できるハプニングと対処法を知っているだけで安心できますよ。
私が予想したハプニングと対処法は次の通りです。
環境トラブル4選
- 雨が降る:折りたたみ傘、替えの靴下を用意。
- 教室の中が寒い、暑い:ひざ掛けなど用意する、脱ぎ着できる服装で行く。
- 試験官の態度が横柄:最初から試験官はいい人だと思わず最悪な人を想定していく。そしたら誰でもいい人に見える。
- 周りの雑音が気になる:試験官の許可を得れば耳栓を使うことが可能です。不安な人は耳栓を使用する練習をしておくと良いでしょう。
耳栓使用時の注意事項
無線通信機能がない耳栓であることを確認するため、透明のビニール包装等未開封での耳栓持参に協力いただきます。
出典:不動産適正取引推進機構
持ち物トラブル5選
- 鉛筆の芯が折れる:予備を用意する。マークシート用シャーペンを使う。
- 筆記用具を落とす:試験官に拾ってもらう。
- 消しゴムを忘れた:試験官に相談する(私の時は試験官が予備の鉛筆と消しゴムを持っていました)。
- 受験票忘れる:免許証やマイナンバーカードがあれば受験できます。係の人に相談しましょう。
- 時計の電池がなくなる:電池交換しておく。
試験におすすめのマークシート用ペンをご紹介。
これがあれば鉛筆削りは必要ありませんよ。
\LEC水野講師もおすすめされています/
体調トラブル他6選
- トイレに行きたくなる:行きたくなくても試験前にトイレに行く。試験中は行けないので注意!
- 喉が渇いて咳が出そうになる:のど飴をなめる。
- 唇が乾く:リップクリームを持っていく。
- 緊張でお腹が痛くなる:薬を持っていく。昼ご飯は消化の良いものを食べる。
- 睡眠不足で眠くなる:エナジードリンクを飲む。ガムを噛む。
その他
- 試験時間に遅刻:試験開始から30分以内なら受験できます。
宅建試験当日の注意事項
当日の持ち込み可能なもの、禁止事項は以下の公式サイトをご覧下さい。
意外と知られていませんが、ペンの使用も可能なので問題用紙に赤ペンで印をつけることができますよ。
途中退室はできないので注意!
トイレにどうしても行きたくなったら、試験官に言えばいいよね。
そう考えがちですが、途中退室は、いかなる場合も認められません!
※当日は、受験に際しての注意事項の説明がありますので、一般受験者の方は12時30分、登録講習修了者の方は12時40分までに指定された座席に着席してください。
※試験時間中の途中退出はできません。途中退出した場合は棄権又は不正受験とみなし、採点しません。
出典:大阪府宅地建物取引士センター
本当に心配な場合は、成人用尿もれパンツを履くなど対策をしておけば安心です。
今の尿もれパンツは薄いから大丈夫ですよ。
まとめ:権利関係は最後がおすすめ
この記事では、わたしが本試験で問題を解いた順番と戦略を紹介しました。
わたしは統計から問題を解く戦略がハマり、高得点で合格できました。
わたしの問題を解いた順番
- 統計
- 宅建業法
- 免除科目(統計以外)
- 法令上の制限
- 税・その他
- 権利関係
宅建試験当日の戦略
- 統計を直前まで暗記し、試験開始と同時に語呂合わせや数字を問題用紙に書く
- ついでに他の重要な数字も書く
- 一番最初に統計を解く
- 苦手な税その他と権利関係は後半に回し、頭の冴えた前半に宅建業法と免除科目を満点取るつもりで頑張る
時間配分
- 権利関係以外⋯1時間(実際は1時間10分)
- 権利関係、見直し⋯1時間(実際は50分)
問題を解く順番はその人にあった戦略があるでしょう。
素直に1問目の権利関係から解くのもありです。
ただ、メンタルが弱い方は難度の高い権利関係から解かずに、それ以外の部分から解き始めるのがおすすめ。
理由は権利関係の問題に苦戦してメンタルがやられ、実力が出せないこともあるから。
ただ、模試で権利関係から解いているのに、本試験で宅建業法から解く といったことはやめましょう!
模試も本試験も同じように解くことが重要です。
宅建試験は、時間配分が合格の鍵を握ります。
私の体験談を参考に、自分にとって最適な時間配分を見つけて、本試験戦ってきて下さい!
あなたならきっとやり遂げられるはず。応援しています!