宅建の勉強でいちばん大変なのは、「時間がないこと」ですよね。
私はフルタイムで働きながらの挑戦でした。ただでさえ時間が取れないのに、振り返るとたくさんの時間を無駄にして、合計1,000時間以上もかけてしまいました。
無駄にした時間の正体は、大きく3つです。
- 教材選びで何日も迷った
- わからないことを調べるのに時間が溶けた
- やる気が出ず、テキストをぼーっと眺めるだけで、頭がまったく動いていない時間
でも今ならわかります。これは私の能力のせいではなく、「仕組み」で解決できることでした。
今回紹介する勉強法なら、この3つは仕組みで全部解決できます。たとえば、こうなります。
- テキスト選びはしない。最新版ならどれでもOK。迷う時間がゼロになります。
- わからないことは、その場ですぐ質問。すぐ答えが返ってくるので、調べて止まることがありません。
- やる気に頼らない。毎日の流れを決めて流れ作業にするから、ぼーっとする時間が消えて、手が勝手に動きます。
たぶん、この3つの無駄は私だけじゃありません。多くの人がつまずく共通点だと思います。
宅建ちゃん難しい理屈は後回しで大丈夫。まずは「1日の流れ」から見てください。
まずは「1日の流れ」を予告編で
これは、宅建試験勉強で遠回りした私が、「今から受け直すなら間違いなくこれでやる」と言い切れる流れです。
- 朝:前日に間違えた所だけを、きちんと解き直して復習する
- 今日やる単元をスマホで撮影し、アプリで音声解説を作る
- 通勤・移動中:その音声解説を聞く
- すきま時間:一問一答を解く
- 夜:聞いた範囲の過去問を解き、間違いにチェックして翌朝へ
ここでのポイントは、テキストを読み込んでから音声を作るのではなく、読まずにそのまま音声解説を作って耳で学ぶこと。テキストをぼーっと眺めて時間が溶ける、あの失敗を防げます。
そして朝にやり直すのは、前の晩に間違えた所だけでOK。全部やり直す必要はありません。
続けられる秘密は、わざと「やり残す」こと
コツはたった1つ。全部やりきらないことです。
「早く過去問を解きたいな」と物足りないくらいで夜まで持ち越すと、移動中や家事の合間に頭が勝手にその範囲を思い返し、理解が深まるんです。
間違えた所にチェックを残せば、翌朝はそれを潰すだけ。



机に向かった瞬間に走り出せます。
この小さなループをぐるぐる回す。これが、遠回りした私がたどり着いた必勝法です。
では、その「音声解説」はどう作るのか?ここからが本題です。
使うのは「NotebookLM」という無料アプリ


「肝心のアプリ、難しそう…」と思いましたよね。大丈夫です。使うのはNotebookLMという無料のアプリで、やることはテキストの写真を撮るだけ。
NotebookLMは、Googleが無料で出しているAIノートです。普通のAIと違い、自分が入れた資料の中身だけをもとに答えます。
宅建のテキストを入れれば「宅建だけに詳しいAI先生」ができあがり、ネットの不確かな情報が混ざりません。資格勉強と相性が抜群です。
しかもこの方法は宅建専用ではありません。行政書士でもFPでも、テキストのある勉強ならぜんぶ同じ手順で使えます。
文章で読む前に、この勉強法の流れをまるごと見られる手順動画です。まず1本見れば全体像がつかめます。
勉強の流れは、次の6ステップです。今日やるのはStep3まででOK。残りは後からで大丈夫です。
- テキストを用意する
- 今日やる単元だけスクショしてアップロード
- 音声解説を流して聞く
- 一問一答テストを作って解く
- 過去問を解く
- わからない所だけAIに質問、テキストで確認する
準備はGoogleアカウントだけ
必要なものは2つだけ。難しい登録はありません。
- Googleアカウント(Gmailを使っていればもうあります)
- 勉強したいテキスト(今は手元の紙でOK)
スマホなら、アプリストアで「NotebookLM」と検索して公式アプリを入れ、ふだんのGmailアカウントでログインするだけ。パソコンはブラウザで notebooklm.google.com を開けばOKです。Gmailが使えるなら、もう準備は終わっています。


やり方は6ステップ(今日はStep3まで)


Step1 テキストを用意する(今は紙でOK)
軸になるテキストを用意します。といっても今すぐ買う必要はなく、いま持っている紙のテキストをスマホで写真に撮るだけでOK。まずは1単元だけ試して、「続けられそう」と感じてからで十分です。



お試しのあいだは、紙のテキストをカメラで撮るだけで大丈夫です。


この方法を続けると決めたら、テキストは電子書籍に切り替えるのがおすすめ。画面のスクショは文字がくっきり写るのでAIの読み取りミスが減り、撮影も速いからです。
どのテキストでも大丈夫ですが、今から買うなら間違いなくどこでも宅建士 とらの巻がおすすめです。理由は最新の法改正がしっかり反映されているから。
NotebookLMに入れるならウェブ版(電子書籍版)を選んでください。
- どこでも宅建士 とらの巻(電子書籍)…NotebookLMに入れるメイン教材。最新の法改正に対応していて、スクショも速い
- 四択の過去問題集…得点力をつける仕上げ。本番と同じ四択形式で解く
Step2 今日やる単元だけスクショして入れる
アップするのはテキスト1冊ぜんぶではなく「今日やる単元だけ」です。
あとはNotebookLMを開いて新しいノートブックを作り、「ソースを追加」から、撮った画像を選ぶだけ。
このスクショ作業そのものが、今日やる範囲に自然と目を通す1回目の勉強になります。


Step3 音声解説を流して聞く
資料を入れたら「音声解説」のボタンを押すだけ。アップした範囲を、ラジオ番組のように2人の声で解説してくれます。これで通勤や家事のながら時間が、ぜんぶ勉強時間に変わります。


実際の音声がどんな感じか聞いてみたい方は、この記事で紹介している手順動画の中で実際に流しています(1分26秒〜)男女のナレーターの解説を体験できます。
音声は固有名詞や数字を読み間違えることがあります。100%ではないと頭に置き、「あれ?」と思ったら答えの引用元(参照したページ)をその場で確認すれば大丈夫です。
Step4 一問一答テストを作って解く
同じ資料から、ボタン1つで一問一答の問題を自動で作れます。目的は点を取ることではなく、「自分がどこをわかっていないか」をあぶり出すこと。


間違えた問題こそ、お金を出さずに見つけられた弱点です。だから間違えても気にしないでください。
※ここで作る問題は理解確認用です。本番と同じ四択形式の練習は、次の過去問が担当します。
Step5 過去問を解く(ここが合否を分ける)
正直に言います。NotebookLMだけでは合格できません。資格試験には独特のひっかけ方があり、それは本物の過去問でしか身につかないからです。NotebookLMは「理解を作る道具」、過去問は「得点力を作る道具」。役割を分けて使います。



ただ、過去問は「解き方」で結果がまるで変わります。実はここで、私は大失敗をしています。
私は過去問を1万問以上解いて、過去に出された試験問題なら本番のように解いても毎回40点以上。「もう余裕だ」と思っていました。
ところが試験2ヶ月前、初めて見る形式の予想模試を解いたら、まさかの28点。合格ラインを大きく下回ったんです。
原因は一つ。「なぜその答えなのか」を考えず、○×を当てるだけで1万問を解いていたから。形を変えて出された瞬間、まったく歯が立ちませんでした。
問題を解いたら、必ず「なぜこの答えにしたのか」を声に出すか、ノートに一言書く。そして理由まで合っていて初めて「正解」にしてください。たまたま当たっただけは、不正解と同じです。
遠回りに見えて、これが一番の近道です。「理由まで言えるか」。ここが、受かる人と落ちる人の分かれ目でした。
そして間違えた問題こそ宝物です。落ち込む必要はありません。間違いは「次に伸びる場所」を教えてくれているだけ。朝にそのチェックを潰せば、そのまま得点アップになります。
Step6 わからない所を質問、テキストで確認
過去問を解くと「解説を読んでもわからない問題」が必ず出ます。そこをNotebookLMのチャット欄にそのまま質問してください。
「重要事項の法改正点について教えて」くらいざっくりでOK。アップしたテキストの該当ページをもとに、根拠つきで答えてくれます。





実は、私が独学で一番苦しんだのが、この「質問できない」ことでした。
ネットで調べても、YouTubeのコメントやSNSで聞いても、正しい答えが返ってくる保証はありません。一番悔しかったのは、わからないまま放置した箇所が、本番の試験に出たことです。宅建は合格ライン付近に人が密集する試験。「放置した1問」が、そのまま合否を分けます。
当時の私が一番欲しかったものが、無料でここにあります。
そして、わからなかったところをテキストでも確認してみてください。


何も知らない真っ白な状態でテキストを開くと、文字がただ流れていくだけで頭に残りません。
でも「ここが分からなかった」という引っかかりを持ってからテキストを読むと、入り方がまるで違います。
「あ、さっきのはこういうことか」とつながる瞬間が、いちばん記憶に残ります。
スマホだけで完結できる


ここまでの6ステップは、すべてスマホだけで完結します。パソコンは1回も使いません。YouTubeで紹介したとき一番多かった質問が「スマホでもできますか?」でしたが、答えは「むしろスマホ向き」です。スクショも撮影もスマホの方が速いからです。
- NotebookLMアプリを入れる(無料)
- テキストのページをスマホでスクショ(または撮影)する
- 「ソースを追加」で写真を選ぶ
- 音声解説・テスト・わからないことを質問
机に向かえない日も、布団の中で音声解説を1本だけ聞く。それで「今日も勉強に触れた」ことになります。この小ささが、続けるうえで一番効きます。
挫折しないコツは3つだけ


① 最初の1回は10分だけ
新しい道具は最初の1回が一番こわい。だから「テキスト1ページだけスクショして、音声解説を1本作る」だけにしてください。1回できれば、2回目からは何も怖くありません。
② 全機能を使おうとしない
使うのは「ソース追加」「音声解説」「テスト」「質問」の4つだけ。ほかの機能は無視でOKです。道具の研究は、勉強が進んでからで十分です。
③ AIの答えを疑う目だけは持つ
AIはたまに間違えます。NotebookLMの答えには必ず引用元が付くので、「あれ?」と思ったら押して元のテキストと見比べる。最後に信じるのはテキストと過去問です。
【Q&A】よくある疑問


本当に無料ですか?
2026年6月時点で、基本機能は無料で使えます。1日に作れる音声解説の回数などに上限はありますが、この記事の勉強法は無料の範囲でできます。
買ったテキストをアップして大丈夫ですか?
自分の勉強のためだけに使うなら、基本的には私的利用の範囲と考えられます。心配な方はお使いのテキストの利用規約も確認してみてください。アップした内容や作った音声を他人に配ったりSNSに公開したりするのはNG。あくまで「自分専用のAI先生」として使ってください。
AIの答えは信用できますか?
100%ではありません。だからこそ、根拠ページの表示を確認する習慣とセットで使ってください。これができるのがNotebookLMの強みで、誰にも質問できずに放置するより、はるかに良いです。
【まとめ】手順どおりやるだけ


最後に、6ステップをもう一度だけ載せます。
- テキストを用意する
- 今日の分だけスクショしてアップロードする
- 音声解説を流して聞く
- 一問一答テストを解く
- 過去問を解く(理由まで言えて正解)
- わからない所だけ質問、テキストで確認する
難しそうに見えるのは、やる前だけです。まずは最初の10分、このとおりに画面を押してみてください。
そして、このルーティンが体に馴染んできたら、8月後半ごろからは模試で「本番の時間配分」にも慣れていきましょう。受け方のコツは、こちらの記事にまとめてあります。


なお、手元にテキストがない方や、お金をかけずにまず試したい方は、無料のYouTube動画を教材にして同じ手順を試すこともできます。YouTube動画をNotebookLMに入れるやり方は、こちらの記事でくわしく解説しています。


それでも「独学で続けられるか不安」「ちゃんと人に質問できる環境がほしい」という方は、通信講座という選択肢もあります。私が比較した記事を置いておくので、必要になったときに読んでみてください。





